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2013年、産業用繊維業界を騒がせたのは「炭素繊維」
作成日
2013.10.17
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1416日、釜山国際産業用繊維・素材展示会
泰光産業・Saenal Tech Tex・東星電子など93社出展

釜山国際産業用繊維・素材展示会2013(BITE2013)を輝かせたのは、「夢の新素材」と呼ばれる炭素繊維(カーボンファイバー、Carbon Fiber)だった。

炭素繊維は鋼鉄より10倍以上硬い上、重量はアルミニウムより軽く、近い将来に鉄を代替する複合新素材とされる。

スポーツレジャー用(釣竿・ゴルフクラブ・山岳用自転車)、産業用(自動車部品・風力発電機の羽・アンテナ)、航空宇宙産業用(耐熱在・航空機胴体)など、炭素繊維が使われる分野は多岐にわたる。

1416日に釜山BEXCOで開催された韓国最大の産業用繊維展示会に出展した泰光産業は、製品展示よりも自社が炭素繊維事業を準備してきた長い道のりのPRに力を入れた。

泰光産業は1997年に「プロピレン→AN→プリカーさー→炭素繊維」につながる炭素繊維生産の垂直系列化を構築しており、2009年にはアクリル繊維を原料とするPAN系炭素繊維の開発に成功したと説明した。

こうした技術力に基づき、炭素繊維製品群の厚さを従来の12K24Kから3K6Kなどに多様化し、品質の向上を図ることで航空宇宙産業分野まで進出するのが泰光産業の目標。

原糸及び織物メーカーのSaenal Tech Texは直接炭素繊維の原糸の生産は行っていないものの、世界標準とされている日本の東レから原糸を購入して炭素繊維を織る方式で勝負に出た。

炭素繊維は垂直力には良く耐える一方、水平で与えられる衝撃には弱い点を克服するため、Saenal Tech Texは炭素繊維をアラミドと混合し、外部の圧力にも折れない柔軟な(flexible)製品を作った。

また、1台に2億ウォンを超える設備を備えて繊維の細かいパターンにまで気をつけた結果、韓国企業の中で唯一、日本に炭素繊維製品を輸出する企業になったとSaenal Tech Texの関係者は話した。

化学素材専門メーカーの東星化学は、加熱すると形を変えてリサイクルできる熱可塑性炭素繊維(炭素繊維熱可塑性高分子複合材料)で作られた製品を展示した。

従来の炭素繊維製品は、一度加熱して形が作られると二度と形を変えられない熱硬化性でリサイクルができなかった弱点があり、それを乗り越えた製品となった。

この炭素繊維は長さに制限がないのが特徴で、東星化学は市場調査を終えると早いうちにこの製品を商品化する計画。

カーボン整形制作企業のイノコムテックは従来のバイク用ヘルメットの重さを2/3水準にした炭素繊維ヘルメットを披露した。

炭素繊維を活用してヘルメットを作る過程が複雑なため、これまでは1日に7個しか生産できなかったものの、イノコムテックは工程の単純化を通じて1日に60個の大量生産が可能になったと強調した。

また、高温・高圧の環境で化学処理を行う「Autoclave」整形方式を業界で初めて適用し、圧力と熱に強いヘルメットの生産に成功した。

世界の炭素繊維市場で、韓国の存在感はまだまだ小さい。東レや三菱レイヨン、東邦テナックスなど日本企業が世界炭素繊維市場の約7割を占めている。

しかし、韓国でも炭素繊維市場に進出する企業が相次いでいるため、業界の勢力図にどのような影響を与えるかが注目される。

泰光産業が昨年3月に韓国初となる炭素繊維の商業生産を開始した以来、日系企業の東レ先端素材が今年1月に、曉星が5月にそれぞれ炭素繊維の国内工場を稼動し始めた。

SKケミカルは昨年末に三菱レイヨンと戦略的提携を締結して炭素繊維市場への本格進出を宣言し、サムスン石油化学も今年6月にドイツのSGLとの提携を通じて「サムスンSGL炭素素材株式会社」を設立する予定を明らかにしている。

原文記事

出所:聨合ニュース(2013.10.15)

**本内容は上記のウェブ版に掲載されている記事を訳したものです。