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プンウォン精密、ファインメタルマスク国産化初成功
作成日
2022.02.08



日本に依存していた有機発光ダイオード(OLED)の製造工程の核心部品ファインメタルマスク(FMM)の国産化に初めて成功した。

今月末、コスダック市場に上場予定のプンウォン精密のユ·ミョンフン代表は、「FMM生産が本格化する今年から、売上と営業利益が急成長する」とし、このように述べた。

FMMは、高解像度OLED製造過程で、解像度や生産効率を決定する重要素材部品だ。

ニッケルと鉄の合金で作られるFMMは、18マイクロメートル(㎛·1㎛·100万分の1m)の薄い銀箔紙に似ている。

スマートフォン生産用のFMM1枚に2000万個の小さな穴が空いている。

穴一つの大きさは、髪の毛の太さ(60㎛)の3分の1以下に過ぎない。

これまで、韓国のディスプレー企業は、日本産FMMに依存してきた。

日本の素材企業DNP(大日本プリンティング)が、世界で唯一FMMを量産できたからだ。

1枚当たり数百万ウォン(数十万円)以上の高価部品であるFMMには、有機発光体の残余物が、次第に溜まる。

洗浄後、再利用が可能だが、次第に変形し、約1ヵ月おきに取り替えなければならない。

韓国企業は年間、少なくとも3000億ウォン(約291億円)以上を日本のDNPのFMM購入に使ったと推定される。

○「日本依存」脱却へ

2019年の日本輸出規制後、日本製FMM依存への懸念が高まった。

韓国のディスプレー企業と長い間協業し、各種メタルマスクの種類を生産してきたプンウォン精密は、現代B&GスチールとともにFMM国産化に着手した。

同年末、試作品開発に成功したプンウォン精密は翌年、ディスプレー企業と量産性検証を終えた。

昨年9月には、サムスンベンチャー投資から154億ウォン(約15億円)の投資を受け、量産設備を準備した。

今年から年間FMM10万-15万枚を生産できる設備を京畿道安山工場に備え、本格的な生産に入る。顧客会社が必要とするFMMの全量である。

OLEDを製造する過程で、FMMは必須的に使用される。

機体状態の有機発光体をFMMに開いている小さな穴に通させた後、OLEDの下地となる薄膜トランジスター(TFT)基板に蒸着させる。

基板で光を出す位置に正確にFMMの穴を一致させた後、有機発光体を蒸着してこそOLED画面に不良が生じない。

FMMの量産と共に、プンウォン精密の売上と営業利益は大きく増える見通しだ。

昨年、売上高412億ウォン(約40億円)、営業利益30億ウォン(約2億9126万円)台を記録したプンウォン精密は、FMM生産が本格的に始まる今年、売上高816億ウォン(約80億円)、営業利益204億ウォン(約20億円)を見込んでいる。営業利益率は、25.1%だ。

漢陽(ハンヤン)大学で化学工学を専攻したユ代表は、大学院生時代から父親の後を継いで26年間、プンウォン精密代表を務めている。

ユ代表は「コスダック市場への上場を通じて誘致した資本で、FMM生産施設を2倍以上増やす一方、持続的な研究開発を通じて市場シェアを拡大する」と述べた。

記者 キム·ジンウォン jin1@hankyung.com
<著作権者(c)韓国経済。無断転載・再配布禁止。>

原文記事
出所:韓国経済(2022.02.07)
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