本文のショートカット メインメニューのショートカット

投資ニュース

  • Home
  • Invest KOREAの紹介
  • ニュースルーム
  • 投資ニュース
韓国企業、半導体EUV工程の主要原料商用化に初成功
作成日
2022.02.22



半導体EUV(極紫外線)工程に使われる核心原料が、韓国で初めて商用化された。

半導体の工程原材料の分野で日本や中国への依存度を下げることができると期待される。

20日、半導体業界によると、国内中小企業のジェウォン産業はEUV工程の中核原材料の一つであるプロピレングリコールメチル酢酸(PGMEA)の商用化に成功した。

ジェウォン産業は、全羅南道麗水市楽浦洞(ナクポドン)にある自社工場(写真)でPGMEAを量産し、昨年末から、サムスン電子やSKハイニックスの1次協力会社に納品を始めた。

国内で実験室研究でPGMEA開発に成功した事例はあるが、量産に入ったのは今回が初めてだと会社側は強調した。

PGMEAは、半導体用シンナー(thinner)で製造され、EUV露光工程で極紫外線感光反応が起きていない部分についた感光物質(フォトレジスト)を洗い流す役割をする。

露光工程に入る前にウェハーに塗れば、感光物質をより少なく使っても均等に広がるように手助けする。

EUV工程で製造する半導体は、回路が極度に微細で、とても小さな不純物でも付着していれば歩留まりが落ちる。

このため、ここに入るPGMEA も非常に高い純度が求められる。

EUV工程用PGMEAは、「5N」と呼ばれる99.999%以上の超高純度で製造される。

前の世代であるフッ化アルゴン工程には、99.99%のPGMEAが必要だった。

韓国にはこれまで、PGMEAの純度を高める錠剤技術はあったが、前段階のPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)をPGMEAに合成する技術はなかった。

日本で、超高純度PGMEAを輸入するか、中国で純度が落ちるPGMEAを輸入した後、精製を経て半導体工程に投入してきた。

ジェウォン産業が、素材の国産化に飛び込んだきっかけは、2008年北京五輪だ。

当時、中国が五輪期間、工場稼動時間を規制すると、生産量が激減し、PGMEAやEEP(エチル3エポキシプロピオネート)など、半導体の原材料価格が高騰した。

中国から原材料を輸入して加工していた韓国メーカー各社は、損失は避けられなかった。

ジェウォン産業は、供給網の安定のため、2009年に開始したEEP合成技術開発プロジェクトを2012年に成功させた。

このノウハウを活用し、18年、PGMEA合成技術まで開発した。

会社側は「EEP国産化により、年間400億ウォン(約38億円)、PGMEA国産化により、年間1000億ウォン(約96億円)ほどの輸入代替効果が期待できる」と明らかにした。

ジェウォン産業は、今年に入って、創業者の長男シム·ジェウォン単独代表体制に再整備し、海外事業の拡大に力を入れている。

納入先を多角化し、主要取引先のSKハイニックスやサムスンSDIなどの海外事業所周辺に工場を建設する計画だ。

米ジョージア州では二次電池素材工場を建設することが確定し、敷地を物色している。

記者 イ·スビン lsb@hankyung
<著作権者(c)韓国経済。無断転載・再配布禁止。>

原文記事
出所:韓国経済(2022.02.21)
メタ情報